ダイエットでは体内の水分量や筋肉量を減らして、ただ体重だけ落としておけば良いというものではありません。
水分や筋肉を体を構成するのに必要なものです。それらを減らしすぎると体に悪い影響が出てくるでしょう。
ダイエットで落とさなければならないのは体に不要な過剰に蓄えた体脂肪です。
※脂肪も体に必要ですので、体脂肪も落としすぎには注意してください。
体脂肪が付いてしまう原因とは
体脂肪は増えやすいのに減りづらいと皆様感じていますよね。
その通りで体脂肪は増えやすく減りづらいものなのです。
体脂肪が減りづらいのは、なぜ?
体脂肪を燃焼するためには筋肉や肝臓の中に蓄えられたグリコーゲンというエネルギー源を先に消費しなければなりません。
グリコーゲンはエネルギーとして利用しやすいものです。
摂取した糖分はグリコーゲンになりますが、グリコーゲンはそんなに多く蓄えられるものではありません。
余った糖分は中性脂肪(体脂肪)となります。体脂肪はエネルギーとして利用しづらいのですが、たくさん蓄えられます。
体を動かす際に優先的に使われるのはグリコーゲンです。体脂肪をエネルギーとして使う際にはグリコーゲンをある程度使ってから、
体脂肪をエネルギーとして使うしかないという状況にする必要があります。
痩せたいなと思っても食事をそのままで少し運動したくらいではグリコーゲンだけでエネルギー源が
済んでしまうので体脂肪が燃焼することは難しいでしょう。
体脂肪のカロリーとは?
カロリーがあるものとは基本的に炭水化物が1g 4kcal、タンパク質1g 4kcal、脂質1g 9kcalです。
体脂肪は水分も含まれているために1g 7kcal とされています。
その他にもアルコールもカロリーもありますが、ここでは割愛させて頂きます。
タンパク質は筋肉や骨など体を作る素になります。脂質と炭水化物はエネルギーとして使われます。
脂質は他にも細胞膜の形成や体内ホルモンの材料になったりもします。
脂質、体脂肪の方が炭水化物よりもカロリーが高く、エネルギーとして蓄える方が効率が良いです。
炭水化物はエネルギーとして蓄えようとすると同時に水も必要となります。
脂質と炭水化物で同じ量のエネルギーを蓄えようとすると脂質が1g分に対して炭水化物+水では6gも必要となります。
エネルギーを蓄える場合には炭水化物よりも脂質の方が向いているのです。
体内では炭水化物はすぐにエネルギーとして使われるように脂肪はいざというときのエネルギーとして蓄えられるようになっています。
体脂肪が増えやすく減りにくいと感じるのは体脂肪がエネルギーとして使われるのが遅いからなのです。
体脂肪を減らすにはどうすれば良いのか
ここまで読んで頂ければ体脂肪がどうして付くのか減らないのか分かったかと思います。
では、これ以降はどうしたら体脂肪が減らせるのか書いて行きます。
30分程度の有酸素運動を習慣的に行う
有酸素運動は強度が強くなく長く続けられるような運動のことです。
ただ、全く汗も掻かない、息も上がらないという運動ではなくて、
話すことはできるくらいだけど軽く息が上がり、少し汗ばむ程度の運動です。
運動することによって体脂肪をエネルギーとして使うことが出来ます。
運動することにはその他にも摂取した栄養を脂肪に変えて行く酵素の働きを弱くすること、
インスリンの働きを改善することなどメリットがあります。
有酸素運動は15分~20分以上行うことでグリコーゲンよりも脂肪をエネルギーとして使っていきます。
脂肪をしっかりと燃焼させたい場合には20分以上の有酸素運動がオススメです。
筋トレをしよう
人間が一日に消費するカロリーは心臓を動かす、呼吸をするなど生命維持に必要な基礎代謝、
運動によって消費される活動代謝、食事を消化吸収するために消費される食事誘発性熱産生の3つです。
人によって変わりますが、基礎代謝が60%、活動代謝が30%、食事誘発性熱産生が10%ほどとされています。
消費カロリーの大半は生命維持に必要な基礎代謝なのです。生きているだけでカロリーを消費しているのです。
筋肉は脂肪よりも多くのカロリーを消費します。
つまり、筋トレをして筋肉量を増やすことが出来れば、生きているだけで消費する基礎代謝が増えて行きます。
筋肉量が多い体は痩せやすいのです。
運動時はアミノ酸を摂取しよう
アミノ酸には中性脂肪(体脂肪)の分解を促進してくれるという嬉しい効果があります。
アミノ酸にはリパーゼという脂肪分解を促進する酵素を活性化させてくれる効果もあります。
アミノ酸はただ飲めば良いのではなく、しっかり運動と併用して摂取する必要があります。
アミノ酸の含まれているドリンクには糖分も多く含まれているものもあります。
脂肪燃焼のために運動をする場合にはアミノ酸が含まれているドリンクでも糖分が多いものは避けましょう。
まとめ
人間はグリコーゲンをエネルギーとして優先的に使うために脂肪は最初には燃焼しづらいです。
脂肪燃焼のための運動には30分以上の有酸素運動と筋トレがオススメされています。
可能であれば、運動時はアミノ酸を摂取しましょう。
落ちづらい体脂肪ですが、落ちないわけではありませんので、
このコラムのようなやり方も1例として取り組んでみてください。